
Znめっき鋼板は、鋼板表面にZnめっき層を形成することによって鋼板に耐食性を付与することを目的として開発された製品です。しかしながら、実際に使用される環境下においては、切断部や穴明け部等の鋼板が露出する部分(端面部)においては、Znめっき層/鋼板界面近傍における耐食性が問題となる場合があります。当社では、Znめっき鋼板における耐食性を向上させるため、分子レベルの構造解析が可能な顕微赤外分光(FT-IR)法を用いて、Znめっき鋼板の端面部近傍に生成された腐食生成物の組成分布について詳細な解析に取り組みました。その結果、Zn上よりも鋼板上にカソード反応によって生成されるO-H結合が多く存在することが確認され、Zn/鋼板端面近傍においては、Zn上でアノード反応、鋼板上でカソード反応が支配的となることが明らかとなりました。そして、腐食生成物中の塩基性塩化亜鉛[ZnCl2・4Zn(OH)2]やα-FeOOH等の組成分布が異なることが確認され、腐食反応に及ぼす腐食生成物の役割が明らかになりつつあり、より耐食性の高い材料の開発に活用されています。

