2010.09.09
今年の夏は記録的な暑さです。まとまった雨のふらない日が随分続きました。台風9号の雨で公園の植え込みも少し息を吹き返した様子です。
その台風襲来前の話ですが、私たちの鹿島硬式野球部が、東京ドームの都市対抗野球本戦に出場しました。3試合を競り勝ち、10年ぶりにベスト4、準決勝に進出しました。惜しくも決勝戦進出は逃しましたが、第3位の黄獅子旗を授与されました。
また、2回戦の延長11回の場面で走者一掃の三塁打を放った新人の小島脩平二塁手が、目覚ましい活躍をした新人選手に贈られる「若獅子賞」を受賞しました。
地元鹿嶋市をはじめ、大勢の皆さんの応援も忘れることができません。初戦の2万1千人を含め4試合で延べ4万7千人をこえる大応援団の温かいご声援をいただきました。地元も社内も大いに盛り上がっています。この熱烈な応援が、応援団コンクールの「最優秀賞」を受賞したのも嬉しいニュースです。
黒獅子旗目指して、大人も子供も一丸となって熱く燃えた今年の「夏の思い出」となることでしょう。
さて、今月は、尿素製造プラントの配管材料として開発した高クロム二相ステンレス鋼「DP28W」が、日本溶接協会より技術賞を受賞した話題です。
手のうるおいを守る化粧品や肥料など、身近な製品に使われる尿素。その製造過程でも、私たちの技術が活用されています。
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応援団コンクール「最優秀賞」と「若獅子賞」を受賞 (左から二人目が小島選手) |
スタンドを埋め尽くす住友金属応援団 (8/28 1回戦) |
●ステンレスの耐食性を高めました
溶接部耐食性の優れたステンレスで、「日本溶接協会 技術賞*」を受賞
溶接は、ものづくりに必要不可欠な技術です。私たちは、この度、「日本溶接協会 技術賞」を受賞しました。これは「日本の工業の発展と国民生活の向上に寄与することを目的とし、溶接界に多大な貢献があった技術」を表彰する、大変名誉ある賞です。受賞した技術は、「溶接性の優れた高クロム二相ステンレス鋼DP28Wの開発」です。
「DP28W」は、尿素の製造プラントの機器や配管の材料として、私たちと東洋エンジニアリング(株)殿と共同で開発したステンレス鋼で、耐食性、特に溶接部の耐食性が従来の材料よりも優れています。
尿素は、2段階のプロセスを経てつくられます。最初のプロセスにて、アンモニアと二酸化炭素を反応させてアンモニウムカーバメイトという物質を生成し、2番目のプロセスでこれを尿素と水に分解します。この途中過程で生成するアンモニウムカーバメイトは非常に腐食性が高く、尿素製造用プラントの材料にとってこれが問題でした。鋼管の溶接部は、溶接時の熱の影響で金属の結晶構造や組織が変化しているため、そこを中心に腐食が発生します。その結果、補修、取り換えなどのメンテナンスのためにプラントの休止が必要で、操業率の観点からも溶接部の耐食性の向上は、必須課題でした。
そこで開発された新しい二相ステンレス「DP28W」は、従来の「DP12」に比べ、母材の耐食性はもちろん、溶接部の耐食性、靭性が大幅に改善。尿素製造プラントのメンテナンスコスト削減、安定操業を可能としました。
尿素は、主に化学肥料や化粧品に使われています。特に肥料用の尿素需要は、人口増加に伴う食糧需要の高まりとともに世界的に需要が伸び続けています。また、最近では、ディーゼルエンジントラックの排出ガスからNOxを窒素と水に還元して取り除く添加剤としても使われています。このように尿素製造を通じて食糧問題や環境問題の解決に貢献している新材料「DP28W」を開発・実用化したことが評価され、今回の「技術賞」を受賞したのです。
私たちは、今後も日本のものづくりを支える技術開発に力をいれていきます。
*「日本溶接協会 技術賞」には、「本賞」と「開発奨励賞」があり、今回受賞したのは、「本賞」です。
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左から特殊管事業所 特殊管カスタマー技術部長 山寺芳美、 東洋エンジニアリング㈱殿 技術ビジネス本部 応用技術グループ 設備技術チームリーダー 長島英紀氏、 総合技術研究所 主監部長研究員 小川和博、 特殊管事業所 特殊管カスタマー技術部 製品技術室 担当課長 樋口淳一 |